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春の楠

2010年04月24日 16:18

この時期の楠は一年中で一番激しく変化する。常緑樹である楠は、晩秋には葉を落とさず、春先になって濃緑色の葉を落とし、若葉をはやす。真っ赤に紅葉した葉を落とすこともある。このとこの春の嵐は桜の花びらと楠の葉を歩道一面に散り敷き、路上に落ちた花びらや楠の葉が雨に打たれて鈍く光っている。薄紅の花びらと苔色の葉のコントラストの上を踏みしめる感触はまだ浅き春の名残を感じさせ、本格的な春の訪れの予告でもある。
若葉の新芽が樹の頭頂から芽吹き始め、萌葱色に変わるまでの幼弱な葉は茜色とも朱色とも言う鮮やかさで、光に透き通り、まるでステンドグラスのようで陽光を浴びて薄い葉から光が漏れいでる。この赤い幼い葉はみるみる萌葱色とも浅葱色とも言える色へと変わる。そしてあっという間に樹全体が薄緑の葉へと変化し風に新たな葉をなびかせる。真っ赤な紅葉色に変わった古い葉はその運命を終え落ちていく。

写真1 若葉を茂らせる楠 写真2 紅葉した楠の葉 写真3 紅葉した楠の葉 写真4 紅葉した楠の葉 写真5紅葉して落ちた葉 写真6 紅葉の新緑とのコントラスト 写真7若葉を出す楠と紅葉したした葉 

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花隈城跡

2010年04月17日 14:21

花隈城

神戸元町駅から沿線沿いに西に5分ぐらい歩いた山の手に、城跡の石垣が残っている。JRで三宮方面へ向う時、神戸を出てすぐに電車から古い石垣が見えるのがいつも気になっていた。これが花隈城の本丸跡である。築城当時の花隈城は海に突き出し、海陸の要害地であった。 城の規模は古図によると、本丸の西北隅に天守、東南隅に櫓を設け、二の丸、三の丸と北に続き、その東に侍町と足軽町があり、近世城郭の形態を完備した偉容を示していたと伝えられるが、建物の構造などは詳しくわからない。城の西には花隈町があった。現在の地形では北は県庁、西は善福寺、南はJR線で、それを越えると港へ、東は生田中学校がある。東西約350メートル、南北約200メートルであったと思われる。
花隈城は1567年に織田信長が荒木村重に命じて、毛利征伐の最前線の城として築かせた。石山寺本願寺との戦いにおいて、毛利軍の陸海からの支援を防ぐために更に大改築され城の機能が増強された。1578年に荒木村重が信長にそむき、有岡城(伊丹城)に立てこもって戦った際、花隈城は荒木方の支城として戦った。有岡城の戦いで城を失い尼崎城も追われ、摂津国最後の城となった花隈城に逃げ込んだ荒木村重にとって花隈城は文字通り「最後の砦」となった。しかし花隈城も池田信輝らに攻められて、1580年についに落城した。荒木村重はさらに毛利へと落ち延びていく。その後、前のブログで書いたように、豊臣秀吉の世になっても生延び、茶人として暮した。

写真1花隈城の看板 写真2 花隈城跡  写真3 花隈城跡  写真4 花隈城跡 写真5 花隈城跡     写真6 花隈城跡からJR沿線を眺める

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無惨な楠

2010年04月07日 17:32

 いつまでも寒い風が吹き、咲きかけた桜は雨に打たれて寒々しく震え、蕾を堅く閉ざしてしまった。そんな折、日本を5日間留守にして帰って来ると、前の日迄小雪が舞ったという神戸にも、一気に暖かな春の穏やかな風が吹き、耐えていた桜は一斉に待ちかねた様に開花し、いまや満開。ああもう4月だ。入学式や入社式。新人達が真新しいスーツに着飾って、希望と不安で胸を一杯にする季節。静の冬から動の春へ。全ての生物が活動を始める時。花咲き鳥歌う春、命の躍動する春。

春の雨上がりの朝。久しぶりに神戸駅から楠の坂道を歩いてきた。湊川神社の塀の中の楠は萌葱色の若葉を茂らせすっかりと春の装いに衣替えしていた。しかし坂道に沿って植えてある楠の木は見るも無惨に枝葉が切られ、丸裸。冬に枝を剪定して、樹々の負担を軽くするというのはよくやられる事は知っているが、こうも大きな枝まで切り落とす事はない。楠達がその痛手から立ち直り、若葉を繁茂させるには随分の月日が必要であろう。これでは楠の精霊も閉じ込められて、春の新しい生命を謳歌し乱舞する事もできない。

三月は忙しくあっという間に過ぎてしまった。ふと気づくともう4月。慌ただしく生活を送っていると周りが見えない。自然の移り変わりに目をやる余裕が無い。そんな忙しい研究生活を続け、やっとこのところ心に余裕というか、あきらめというかが出て来て、自然の移り変わりに目をやるようになってきた。

「心ここにあらざれば、
視れども見えず、
聴けども聞こえず、
食らえどもその味を知らず」

 そうすると今まで見えなかった四季によって刻々と変わる山の端の色づきをじっくり眺められるようになってきた。いまの神戸の山は萌葱色というか浅葱色というかの黄緑に覆われている。でもこの色はたちまち緑となり、濃い苔色へと変わっていく。この時期、山の所々に霞がかかったように白いピンクがかった樹があるのが見られる。多分桜の花であろうと想像はつくが、遠くからでは定かでない。山のあちこちの新緑の黄緑の中に、薄紅が浮かび上がっている様はのどかな春を象徴している。心の緩む春の到来である。



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