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日本の生物の多様性

2009年02月24日 18:09

生物分布境界線

日本は島国であるため、他の国に比べ固有種が多く、多様性にも富んでいる。
全世界の総生物種は175万種でそのうち哺乳動物が6000種、鳥類が9000種、昆虫が95万種、維管束植物は27万種あまりとなっている。特に、陸地面積の7%しかない熱帯雨林に全生物の90%近くが生息すると言われる。

日本はユーラシア大陸東岸の雨の多い地域に属し、植物相は旧熱帯区系界と全北区系界の二つにまたがり、動物相は旧北区と東洋区に属している。日本は南北に長く、多くの島より成り立っていることや大陸との分断やモンスーン地帯に位置する事など豊かな生物相を示している。我が国の維管束植物が5565種あり、哺乳動物が188種で、は虫類が87種いる。同じくらいの面積のドイツと比較してみると、ドイツでの維管束植物は2632種、哺乳動物は76種では虫類は12種と,我が国の方が圧倒的に多様性に富んでいる。

我が国の総植物種は9万種類と言われ、地理的に古い時代に大陸から離れた南西諸島,大陸とつながったことのない小笠原諸島と南鳥島が旧熱帯区系界に属し、残りの地区は全北区系界に属す。旧熱帯区系ではタコノキやヤシ類が特徴的で全北区系ではクリやヤナギ類が分布する。動物相の面からは、6つに区分される世界の動物区のうち、わが国は旧北区と東洋区に属し、九州本島以北の地域の動物相はユーラシア大陸との類縁性が高くなっている。また、屋久島・種子島と奄美大島との間に引かれる渡瀬線より南の地域には、ハブ属やチョウ類など台湾や東南アジアとの近縁種が多くなっている。渡瀬庄三郎(1862年生)は南西諸島の生物相を検討するうち、屋久島・種子島と奄美諸島の間(厳密にはトカラ列島の悪石島と小宝島の間)に、生物地理区の旧北区と東洋区を分割する分布境界線が存在することに気づき、1926年(大正元年)にこれを発表した。この分布境界線は、現在も渡瀬ラインの名で知られている。渡瀬線以北の地域は、津軽海峡に引かれるブラキストン線によって2つの亜区に区分され、北側はヒグマやナキウサギなどシベリアとの近縁種が多く、南側はツキノワグマなど朝鮮半島との近縁種が多く見られる。この境界ラインを提唱したのは、イギリスの動物学者のトーマス・ブラキストンである。彼は日本の野鳥を研究し、そこから津軽海峡に動植物分布の境界線があるとみてこれを提唱した。また、ほ乳類にもこの海峡が分布境界線になっている例が多く知られる。日本で生物層が大きく変わるのは、よって渡瀬ラインの南と本州、九州、四国地区とブラキストンラインの北、北海道である。

世界で分布境界線を最初に提唱したのは、アルフレッド・ウォレスである。彼は労働者階級の出身のため、貴族階級のダウインの影に隠れて、進化論への貢献度が極度に低く押さえられている。ダウインが種の起源を書き上げるにあたって、彼のデータを随分参考にした事は間違いない。ダウインに消された男とも言われる、彼は1868年、インドネシアにおける生物研究の中から、主として動物相の差をもとにその存在を主張した。彼の言う境界線はスンダ列島のバリ島とロンボク島の間を通り、ボルネオ島、セレベス島の間を経て、ミンダナオ島の南へ抜けるものである。彼によると、これより西は東南アジアを含む東洋区の生物相を持ち、これより東はオーストラリア区に属する。この境界線は、ウォレス線と呼ばれる。有名なのはこれより南には大型肉食獣が存在せず、そのため全く外の地域とは異なった進化をとげた動物が多いことである。オーストラリアのダチョウや南極のペンギンなどの空を飛ばなくなった鳥。カンガルーなどの有袋類などや更にはカモノハシや針モグラなどの卵胎生がその代表。ほ乳類であるにもかかわらず、卵をうむ。

このように多様性に富んだ生物相が形成された背景として、わが国の国土がユーラシア大陸に隣接し、新生代第四紀に繰り返された氷期と間氷期を通じて、津軽海峡やトカラ海峡等で陸地化と水没を繰り返し、これに伴い様々な経路で大陸からの動植物種の侵入や分断・孤立化が生じたことが挙げられる。
日本列島は大陸から分離して成立したが、奄美諸島以南の島々は大陸島の中で最も古くから独立した島であるため、動物相の固有性が高い。また、北海道は大陸とのつながりが長く続いたため、北方要素の強い独自の動物相が見られる。このため、屋久島・種子島と奄美諸島との間に引かれた渡瀬線及び本州と北海道の間に引かれたブラキストン線の2つの生物地理学上の境界線を区分の指標とする。
琉球列島と小笠原諸島は独自な生物種の進化をとげたため、この島の生物種は他の地区と異なる固有種が多い。
琉球列島は亜熱帯に属し、年降水量が多い。亜熱帯林が発達し、マングローブなど南方要素の強い植物が見られる。奄美大島や沖縄本島北部のやんばる地域、西表島にはまとまった照葉樹林が分布する。動物相は極めて固有性が高く、ヤンバルクイナやイリオモテヤマネコなどの生息により特徴付けられる。
小笠原諸島は亜熱帯に属し、年降水量は中位である。ヒメツバキなどに特徴付けられる海洋島型の亜熱帯林が見られ、父島や母島にはシマイスノキが優占する亜熱帯林が分布する。動物相は極めて固有性が高く、オガサワラオオコウモリなどの生息により特徴付けられる。

日本は島国だけあって固有の生物種が多い。しかし近年、多くの外来種が持ち込まれ、古来種を絶滅させようとしている。固有種が失われれば、昔の里山の風景は成り立たない。メダカが泳ぎ、蝶やトンボが飛び、夏の夕暮れともなると蛍が飛び交うという田舎に行けばどこにでもあった風景を取り戻す事ができるであろうか?

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