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楠の通り

2009年06月09日 18:43



インフルエンザ騒動もいつのまにか立ち消えになり、またもとの静かな神戸に戻った。
梅雨に入りそうで,入らない少し湿り気のある風が吹く、坂道を神戸駅から歩いてくると楠の大木が道の両側に植えられた50m程の道に行き着く。ちょうど今の時期は葉が萌葱色から薄緑そして深いみどりへと通るたびに変わる、一年で一番美しい時期である。
楠は常緑高木で関東以西に自生し,高さ30m直径5mにも及ぶ大木となる。春の終わりに、白く小さな花をつけ、その木は防虫,防腐効果にすぐれ、家具などに使用される。昔は楠から樟脳という防虫剤を抽出し衣服の虫除けに使っていた。この樟脳の成分はカンファーと呼ばれる二環性モノテルペンケトンで、楠の葉や枝などのチップを水蒸気蒸留することで結晶として容易に得られる。かってはカンファーの名の如く、カンフル剤「強心薬」としても使われていた。さわやかな香りがする。
 
そんなことを考えながら楠の大木の下を歩いている。楠の葉の合間から漏れてくる陽光が風に揺れ、足下に光のさざ波を作る様を見ても、科学的なことを思い浮かべたがる一生物研究者の興ざめた頭を片隅に押しやり、できる限り自然の美を味わうようにしている。
暑くなる夏までの枝葉を大きくはって威風堂々と,それでいて枝と枝の間隔が密でなく風が吹くと一斉にその葉を揺らし、さわさわと音を出す今の楠が一番好きだ。

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