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貝に寄生するかに

2010年06月05日 14:07

アサリのみそ汁

アサリのみそ汁を食べた時に時折、貝の中に小さなカニが入っているのに遭遇する。このカニはどこから入って来たのだろうと不思議に思っていたが、このカニはアサリなどの2枚貝に寄生するカニだそうだ。
このカニの名前はpinno(ピンノ)
オオシロピンノ、クロピンノ、カギツメピンノなどたくさんの種類がある。
ピンノとは学名の中の属名(genus name)Pinnotheresの一部をつけたもの。学名はPinnotheres sinensis Shen 分類は十脚目・短尾亜目・カクレガニ科 。大きさは甲幅1.5cm で分布は主に東京湾以南(太平洋岸)。


日本語ではカクレガニという名前がついているんだそうだ。
ほとんどが二枚貝に寄生するが中には巻き貝に寄生するものもあると言う。
宿主としてはアサリ・ハマグリ・バカガイ・マガキ・ムラサキイガイなどがあるようで、最近では東京湾でホンビノスガイに寄生しているものも見つかっている。二枚貝に寄生していることが多いけど、時には干潟の砂泥を振るっているときに見出されることなどもあり、貝から出て移動していることもあるのかもしれない。

甲幅は1センチに満たないぐらいの小さなカニで、オスとメスで形態が異なる。
オスは甲羅が丸く額がやや突出していて、色は褐色で、栗のような形の甲羅で(写真1)、メスは甲羅が丸く、額はほとんど突出せず、全体的に白っぽい色をしている(写真2)。甲羅の後縁はくぼんでいる。干潟でよく見かけるよく似た種としてカギヅメピンノのメスがあるが、カギヅメピンノのメスは甲羅の後縁が窪まないことで見分けられるんだそうだ。

本種は二枚貝の外套膜のあたりに寄生しているため、野外ではなかなか生きた二枚貝を開くことはしないので見つけられず、お味噌汁にするとか、二枚貝を標本にする時などに見つかることが多い。時期や場所によっても寄生率がことなるが、案外とたくさん入っているみたい。実際にアサリを食べる時にかなりの頻度で、赤く茹でられて見つかる。

宿主を食べてしまうことはないが、狭い空間を占拠するため、食用二枚貝の場合には肉がやせ、いわゆる「身入りが悪い」と嫌われる。目につくのは甲幅1センチメートル内外の雌で、膜質の軟らかい甲をもち、目の角膜色素を失っている。メガロパ幼生あるいは稚ガニへの変態直後に宿主に入るものと考えられ、その後は自由生活をすることはない。雄は雌の4分の1ないし2分の1しかなく、宿主に自由に出入りすることができる。夏の生殖期には雌とともに宿主内でみいだされるが、そのほかの時期は自由生活をするらしく、甲も十分に硬い。しかし、自由生活の雄が発見されたことはなく、生活史はいまだに謎(なぞ)のままだそうだ。

長年思っていた疑問、何故こんなとこに小さなカニが入っているの?偶然貝が開いている時に入って、出られなくなったのかと思っていたのが間違い。積極的に寄生するために入っていたなんて。このカニは一旦貝の中に入ると、一生外界を知らず、一カ所にとどまり、貝と運命をともにする。ああ種の生き残りのためと言えど、なんていう生き方を選んだのだと感嘆せざるにはおれない。
ただこのオオシロピンノという貝に寄生する小さなカニにも以前書いたカニに寄生するフクロウムシが住み着き、雄のカニが雌化しているのが見つかったそうである。自然界恐るべし。
次にアサリを食べる時によく注意して食べて欲しい。

写真1 雄のかに 写真2 雌のかに(恐怖の寄生生物より)


kisei.jpg
pinno31.jpg
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