スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

悪い予想を口にしてはいけない

2013年04月02日 18:35


「明日は雨になる」などと悪い予想は言ってはいけないという言霊(ことだま)信仰が危機管理を排除する。と「学校では教えてくれない日本史の授業」の中で井沢元彦は述べている。

たとえば先輩が海外に留学する際、空港に見送りに行き、「最近飛行機がよく落ちるから気をつけてくださいよ」と言ったとする。こんな縁起でもない事を言われると全く根拠がなくても不愉快になる。一旦口にするとそれが現実になるという言霊信仰が未だに生きている。試験前には「落ちる」とか「滑る」とかいう言葉を使わないようにし、結婚式を前にして「別れる、切れる、終わる」などの言葉は縁起が悪く口にしてはいけないという風習が今も残っている。特に江戸文化では「するめ」とか「すりこぎ」などは縁起が悪いので,「あたりめ、あたりばち」という。これも言葉にして発するとそのようになってしまう気がするという言霊信仰なのだろう。つまり日本では負けるとか試験に落ちるとかネガテイブなことを言っても予想をしもいけない。

太平洋戦争はクールになって考えればアメリカに勝てるはずが無いという結論に達するのは明白なのに戦争に負けると言ったら非国民扱い。神国日本が負けるはずはない。負けるということは頭になく、よって負けないのだからその対策は必要ないとなってしまう。
戦争に負けるという奴は戦争に負ける事を好んでいる奴だという事になってしまうともう正論は通らない。当時海軍の次官を務めていた、山本五十六は「アメリカと戦争しても勝てる訳ないのだから戦争してはいけない」と繰り返し言っていた。しかしその考えは圧倒的な多数で反対されてしまう。なぜ日本ではこんなに影響力のあった人が正論をいってもだれも聞く耳をもたなかったのだろうか?天皇陛下へも「是非やれと言われれば初め半年や一年の間は随分暴れてご覧に入れる。しかし2年3年となれば、全く確信は持てない。3国条約ができたのは致し方ないが、かくなる上は日米戦争を回避するように極力ご努力願いたい」と言い最後まで開戦に反対したが、全く取り入れられず右翼に付け狙われる始末。しかし戦争が始まると連合艦隊指令長官として真珠湾攻撃を初めとして重要な作戦を遂行する羽目になる。

何故戦争に負けると言った人を連合艦隊司令長官にしたのか?海軍の作戦を立てる中枢の軍令部にいれば、国民に人気のある山本五十六が作戦に口出しをして、戦争をやりたい時の首脳陣にとって都合が悪かった。そのため現場のトップである連合艦隊指令長官を押しつけ、厄介者を排除した。現場監督となった彼は戦争をするかしないかとかやるか止めるかに関して口を差し挟む権限が全くない、上からの命令に従うのみ。それで負けると分かっていても命令されれば,軍人として作戦を実行しなければ行けない立場に追いやられてしまった。ましてや一般国民はアメリカと戦争したら負けるという予測できても、負けるとは言えない、言えば非国民。何の根拠がなくとも絶対に勝つといっていれば自分をはじめ家族の人間関係がうまくいく。つまり日本人は論理的予測よりも希望的観測を信じたがる民族で、今でもオリンピックの選手の実態を分析せず、過去に一度でも勝った例があると、すぐにメダル獲得確実と過度の期待をかけて予測する。決して無理だろうとは書かない。

同じ事が原発の事故対策にも言える。そんな大地震や大つなみなんか起こるはずが無いのだから対策は考える必要がないと、全く根拠が無いのに自分たちでいいように理屈つけて、この原発プラントは絶対安全だとの神話を作り、議論を封印してしまう。

最近の若者の中に妙に楽観的で希望的な予測ばかりする者がいる。つまり自分は運がいいから試験に通るとか、出世できるなど常に神風が吹く事を信じている。全く客観性に欠け、自己中心的に考えるという性格の人物が増えているのは恐い現象。
クールに分析しての適正な危機管理は個人にも企業にも国家にも大切。
ソニーやシャープ、パラソニックは希望的観測での積極的経営でこうあるだろうとの予測が全部外れ、全く危機管理が欠けていたとしか言えない。

スポンサーサイト


最近の記事


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。