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インパクトファクター(2012)は凪状態

2013年07月01日 18:44

変わり映えのないインパクトファクター

否応無しに研究者に取って意識させられるのはインパクトファクターである。通常はインパクトファクターの高い雑誌に掲載されることは嬉しいが、それ程のこだわりはない。しかし新たなポストを探す時などにはインパクトファクターが重要な意味を持ってくる。学校によってはインパクトファクターの高いジャーナルを要求される事もあるし、全ての論文の総引用が4000とか5000以上で足切りされるという事もしばしば聞く。研究は少し分野が変わるとその重要性を理解する事が難しい。インパクトファクターで比較すれば簡単に優劣がつけられる。そのため評価の時インパクトファクターが重宝される。

2012年のインパクトファクターが発表された。こんなことも珍しいが今年は波乱も無くほぼ昨年と同じ傾向であった。新たな研究動向、iPSやmiRNAなどの研究が一段落したためか?
New England J Med.の51.658を筆頭に、Lancet(39.06)と臨床のジャーナルが1、2位を占めたのも昨年同様。それに続いて基礎系のトップがNatureでIF:38.597,更に Nat Gent(35.208),Cell(31.957),Science(31.027)と続き、30以上で順位も昨年と全く同じ。相変わらず御三家は強い。そしてNat Immunol(26.199), Cell Stem Cell(25.315),Cancer Cell(24.755),Nat Methods(23.565), Nat Med(22.864), Nat Chem(21.757), Nat Cell Biol(20.761)と続き、軒並みCell及びNatureの姉妹紙が独占状態の20以上の超一流誌。

20以下はImmunity(19.795)が他に水をあけ、Brit Med J(15.766),Neuron(15.766), Mol Cell(15.28), Plos Med(15.253), Nat Neurosci(15.251), Circulation(15.202), Cell Metabo1(4.619),Genome Res(14.397), Natl Cancer Inst(14.336),J Exp Med(13.214), Nat Chem Biol(12.948), Dev Cell(12.861), J Clin Inv(12.812), PLos Biol(12.69), Gene Dev(12.444),Hepatology(12.003), Nat Struct Mol Biol(11.902), Cir Res(11.861), AM J Human Genet(11.201)と続く。昨年10以上に入ったJ Cell Biolは今年もその地位を保って10.822と検討。Cell Res(10.526), Genome Biol(10.288), Nat Commun(10.015)までが10以上で一流誌。これを見ても分かるようにCell 関係の姉妹紙が5誌、Nature関係の姉妹紙が4誌この中に入っている。そのためか学会誌の多くは10以下にキックアウトされている。

10 以下5まで多くのJournal がひしめいている。Brain(9.822), EMBO J(9.822), Proc Natl Acad Sci(9.737), Curr Biol(9.494)と続くが、EMBO J, PNASやCurr Biol は悲願の10以上にはならず。Blood(9.06), Cytokine growth FR(8.831)に続く、 Cancer Resは昨年(7.856)より伸びて8.65と躍進。更にPLos Get(8.517), Cell Death Diff(8.371), Nucleic Acid Res(8.278), PLos Pathlog(8.137)と続く。Nat Protocは昨年の9.924から7.96へとNatureの姉妹紙では唯一大幅に落ちた。Diabetes(7.895), EMBO Mol Med(7.795), Stem Cell(7.692), Human Mol Genet(7.648),Sci Signal(7.648), J Pathol(7.585), Oncogene(7.257), J Mol Cell Biol(7.308), Mol Cell Proteomics (7.241), EMBO Rep (7.189), J Neurosci (6.908), Physiol (6.762), Mol Onc (6.701), Development (6.208), J Cell Sci (5.877), Aging Cell (5.705), FASEB J (5.704), J Immunol (5.52)、Mol Cell Biolが5.372と多くのジャーナルがこの範囲(IF:8-5)にひしめき、 ここまでが5以上でいわゆる中堅誌。

5以下はBBA Mol Basis Disease (4.91), BBA Mol Cell Res (4.808), Biochem J (4.654), Traffic (4.652), old brandのJ Biol Chem は昨年の4.773から4.651へとさらに低落傾向が続いている。Mol Biol Cell も昨年の4.942から4.604へと低落。 Metabolomics (4.433), J Lipid Res (4.386), BBA Mol Cell Biol Lipid (4.134), Proteomics (4.132)で new faceで人気のPLos One(3.73)もどうした事か昨年(4.092)よりIFを落した。

国内の生命科学関係の英文誌は全て低空飛行であるが昨年に比べて上昇傾向にある。 Cancer Sci(3.479、昨年は3.325), Gene Cells (2.731,昨年は2.68), J Biochem (2.719, 昨年は2.371)。 しかし最下位のCell Strut Functは1.647と昨年より更に落ち込んでしまった。

今年は殆ど昨年と同じ傾向で、目新しさはあまりないが強いて言えば、Nat Communの躍進で昨年初めて出たIFが7.396それが今年は10.015と大幅に伸び、Natureの名前の欲しい人の穴場だったのもつかぬ間、上位グループへと駆け上がってしまった。一方、同じようなjournalのSci Signalは昨年の7,499から7.648と殆ど変わらず、Science誌に比べ相変わらずNature誌の戦略はうまい。また最近は流行に乗ってプロテオームやメタボローム関係のjournalが増えてMol Cell Proteomicsが7.251,Metabolomicsが4.433でProteomicsが4.132とまだIFは低いがじわじわと上昇している。またJBCの凋落がいつになったら止まるのだろう。昔はJBCに出す事がステータスであり、お世話になった身としては早く復活して7点代くらいまで上昇して欲しいと願うばかり。
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