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生物の多様性(5)part 2

2008年08月02日 11:13

Flying (2)   翔の進化
昆虫が翔を生み出し、最初はただ短距離を飛ぶだけだったのが、次第に現在のトンボのように自由自在にコントロールした飛翔が出来るように進化をとげた。長い距離、自在に飛ぶには翔の航空力学的な変化や翔を素早く自在に動かすための筋肉の進化が必要となる。昆虫にとって翔ができ、飛翔できるようになると、それが摂食においても異性との出会いにおいても圧倒的に優位になる。そこでこの大切な羽を保護するため、多くの昆虫では羽を折り畳むという進化も生じてきた。カブトムシやてんとう虫は4枚の羽の2枚をもろい翔を保護する固い殻の翔へと進化させた。しかしトンボはそのような進化をせず、4枚の翔は伸びたままで、もろい構造を持ったままであるが、むしろ高速飛行を獲得するように進化してきた。飛ぶための動力を発生する飛翔筋も進化した。
飛翔を行なう筋肉には2種類ある。一つは直接翔に筋肉がついている、原始的でコントロールされた飛行や高速飛行に向かないDirect muscleで、もう一つがより進化した形で間接的に翔についているIndirect muscleである。
Direct muscle系では翔が胸部の先端のヒンジ部分に直接結合し、接合部分が回転することで翔を上下に動かす。筋肉には上方に羽を動かす筋肉と下方に動かす筋肉があり、羽を上下に動かす仕組みになっている。この構造の欠点は筋肉の弛緩,収縮が脳によってコントロールされているため、羽ばたきの頻度を上げる事ができず、バッタのように不器用な飛行しかできないことである。
そこで高速の飛行を実現するため昆虫はindirect muscle系を作り出した。この系では2つのヒンジが胸部にあり、ひとつは胸部の側壁に繋がり、ひとつは背板(tergum)に繋がる。2種類の筋肉のうち、背腹筋はtergumにつながり、収縮すると羽を上に上げる。長軸筋は収縮すると羽を下げる。この系では羽ばたきの回数を劇的にあげる事ができ、gnat(ブヨ)は一秒間に1000回も羽ばたける、またハエも200回羽ばたく。この系だと羽の動きをシンクロナイズすることができ、筋肉も脳から頻繁な指令を必要としない。筋肉はリズミカルに動き、非常に速い羽ばたきが可能となった。一方、脳はスタート、ストップ、進路変更時だけ指令すればよい。この飛行装置の出現により、昆虫は高速で長時間の飛行が可能となった。
図1: Indirect muscle for flight, 図2: Direct muscle for flight. From Insect Flight by Dr. Christian Damus

direct muscle
indirect muscle
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